教員が転職を考えるとき、多くの人が最初に気になるのが「年収はどうなるのか」という問いです。
「上がるのか、下がるのか」「民間に行けば稼げるのか」——私もそれを知りたくて転職活動を始めました。
この記事では、実際に転職活動を経験した現役教師の立場から、年収変化の現実を正直に書きます。耳あたりのいいことだけ書くつもりはありません。
結論から言う
先に結論を書きます。
- 公立→私立:基本給はほぼ変わらない。手当次第で年収は微増する可能性がある
- 公立→民間:労働環境は改善しやすいが、年収を同時に大幅アップするのは難しい
「転職=年収アップ」という期待を持っている場合、現実はやや厳しいかもしれません。ただし、年収だけで転職の価値は測れないというのも、経験から言えることです。
公立→私立の年収変化
基本給はほぼ変わらない
私が転職した私立高校では、基本給は公立に準ずる形で設定されていました。
私立学校すべてがそうではありませんが、教員の採用市場では「公立水準を基準にする」学校が多い印象です。「私立だから給料が高い」とは限りません。転職前に必ず確認が必要な点です。
手当で年収が変わる
変化があったのは、各種手当です。
公立では給特法のもと、時間外勤務手当は原則支給されません。補習も部活も「教員の職務だから」という扱いで、無給が当たり前でした。
私立では異なります。
- 補習・補講の手当
- 部活動指導の手当
- 土日出勤の振替休日または手当
**やった分だけ対価が出る。**これが公立との大きな違いです。結果として、私の年収はトータルで少し上がりました。
ただし「大幅アップ」ではない。手当の有無・金額は学校によって差があるため、求人票だけでなく面談で具体的に確認することをお勧めします。
公立→民間の年収変化
正直に言う——難しかった
民間企業への転職を検討するとき、求人の年収を調べてみました。
率直に言います。年収を上げながら転職するのは、簡単ではありませんでした。
教員経験は評価されます。コミュニケーション能力・説明力・マネジメント経験——これらは民間でも求められる。ただし、それが即「高年収オファー」には直結しない。
特に感じたのは、「労働環境の改善」と「年収アップ」の両立が難しいという現実です。
「環境も年収も」は1回の転職では難しい
私が見た求人の傾向として、こういう構図がありました。
- 年収が高い求人 → 労働環境がきつい・ノルマがある・残業が多い
- 労働環境が良い求人 → 年収は教員時代と変わらないか、むしろ下がる
「労働環境を改善しながら、さらに年収も上げる」——これを1回の転職で実現するのは、かなり難しいと感じました。
戦略的に考えるなら、「まず労働環境を改善する転職をして、スキルを積んでから年収を上げる転職をする」という2段階のキャリア設計が現実的かもしれません。
年収だけで転職の価値は測れない
「年収が上がらないなら転職する意味がない」と思う方もいるかもしれません。
でも私は、年収以外の変化も転職の大きな価値だと感じています。
| 項目 | 公立時代 | 私立転職後 |
|---|---|---|
| 残業代 | なし(給特法) | あり(手当として支給) |
| 部活動 | 事実上強制 | 選べる |
| 仕事への評価 | やってもやらなくても同じ | 成果が反映される |
| モチベーション | 低下傾向 | 上がった |
年収が「少し上がった」だけでも、働く環境とモチベーションが大きく変わりました。
「年収がいくら変わるか」だけでなく、「何のために転職するのか」を明確にすることが、転職の成否を分けます。
転職前に年収を把握する方法
自分の転職市場での年収相場を知るには、転職エージェントへの相談が最も正確です。
求人票の数字だけでなく、「実際に教員から転職した人がどのくらいの年収でオファーをもらっているか」というリアルな情報を持っているのは、エージェントの担当者だけです。
登録は無料で、年収の相談だけでも受け付けてもらえます。
まとめ
- 公立→私立:基本給は変わらないことが多い。手当次第で年収は微増
- 公立→民間:労働環境の改善と年収アップの両立は1回では難しい
- 年収だけで転職の価値は測れない。働く環境・評価・モチベーションも変わる
年収の現実を知った上で、それでも転職する価値があるかどうかを判断する。その材料を集めることが、まず必要なことです。
この記事を書いた人:ぶたまる 現役高校数学教師。28歳で県立から私立へ転職。転職活動中に民間求人も複数検討した経験から、年収変化の現実を発信。→ 運営者プロフィール