私は大学を卒業後、教員採用試験を受けて、そのまま教壇に立ちました。
いわゆる「就職活動」を、一度もしたことがない。履歴書の書き方も、企業面接の受け方も、エントリーシートの作り方も、まったく知らない状態で転職市場に踏み出すことになりました。
そのとき頼ったのが、転職エージェントです。
この記事では、就活未経験の教員が転職エージェントを使った実体験を、結果も含めて正直に書きます。「エージェントって何をしてくれるの?」「本当に使う意味があるの?」という疑問に答えます。
転職エージェントが「必要」な理由
民間企業で働く人が転職するとき、多くは「転職活動の経験」がある程度あります。新卒採用を経験しているから、書類の書き方も面接の流れも、なんとなく知っている。
教員は違います。
採用試験は、民間の就職活動とまったく別物です。倍率や科目試験、面接の形式——すべてが独自のルールで動いている。民間転職の「常識」を、教員はそもそも持っていない。
だからこそ、転職エージェントの価値が大きい。自分一人でゼロから動くより、プロに並走してもらった方が圧倒的に効率がいい。
実際に使ってみた流れ
複数のエージェントに登録して、実際に使ってみました。一例として、一番活用した流れを書きます。
① 登録・初回面談
登録はオンラインで数分。その後、担当者とオンライン面談がありました。
「どんな仕事をしてきたか」「転職で何を重視するか」「年収はどのくらい希望するか」——担当者がこれらをヒアリングしてくれます。
就活未経験であることを正直に伝えましたが、「大丈夫ですよ、一緒に進めましょう」と言ってもらえた。この一言で、だいぶ気が楽になりました。
② 求人の紹介
面談をもとに、条件に合いそうな求人を紹介してもらいました。
教員からの転職を受け入れる企業の求人、教育系企業の求人など、自分では調べきれなかった選択肢が出てきました。その中で自分のやりたい仕事・条件と合っているかを担当者と一緒に確認し、2社に絞りました。
③ 応募・選考対策
1社に絞って応募することを決めると、担当者がすぐに動いてくれました。
- 履歴書・職務経歴書の書き方を一から教えてもらう
- 「教員経験をどう民間向けに言語化するか」を一緒に考える
- 面接でよく聞かれる質問と、答え方の準備
**面接試験まで、担当者に並走してもらいました。**就活未経験の自分には、このサポートがなければ一人では動けなかったと思います。
④ 面接・結果
面接を受けました。結果は、不合格でした。
ここは正直に書きます。エージェントを使えば必ず転職できるわけではない。私は最終的に、別のルートで私立高校への転職にたどり着きました。
ただ、このエージェントとの経験は無駄ではありませんでした。
不合格でも「使ってよかった」と思う理由
結果は不合格でも、エージェントを使ったことには意味がありました。
① 自分の市場価値が具体的にわかった
「教員は需要がある」「ただし年収を大幅に上げるのは難しい」——数字と具体的な求人を通じて、自分の立ち位置がはっきりした。ネット検索では得られない情報です。
② 面接という「実戦」を経験できた
就活未経験の自分が、実際の企業面接を経験できた。うまくいかなかった部分もわかった。この経験が、その後の判断に影響しています。
③ 「転職活動のやり方」を身につけた
書類の書き方、面接の流れ、担当者とのやりとり——一連のプロセスを学べた。次に動くときの「型」ができました。
教員がエージェントを選ぶときの1つのポイント
複数のエージェントを使ってみて、担当者によって対応の質がまったく違うとわかりました。
最も重要だと感じたのは、**「教員の転職を支援した経験があるか」**です。
教員特有の事情——年度途中での退職が難しいこと、採用試験しか経験がないこと、公務員を辞める心理的ハードル——これを理解している担当者とそうでない担当者では、サポートの質が大きく変わります。
最初の面談で「教員の転職支援の経験はありますか?」と聞いてみてください。それだけで、担当者の質を見極める手がかりになります。
まとめ
転職エージェントは、「転職を決めてから使うもの」ではありません。「どうしようか迷っている段階」から使っていいサービスです。
- 登録は無料
- 転職を強制されない
- 就活未経験でも、一から教えてもらえる
- 自分の市場価値と選択肢が、具体的に見えてくる
就活未経験で転職市場に飛び込むのは、確かに怖い。私もそうでした。でも一人で悩んでいても、何も変わりません。
まずは登録だけしてみる。それが最初の一歩です。
この記事を書いた人:ぶたまる 現役高校数学教師。就活未経験のまま転職活動を経験し、複数のエージェントを利用。28歳で県立から私立高校へ転職。→ 運営者プロフィール